2017年5月19日 (金)

「新仔」

ウナギの「養殖」は難しい!
一言で言えば、0.2gのシラスウナギにエサを与え、250gに育てるだけ。
たったこれだけのことだけど、
実に多くの「謎解き」と「技」が詰まっている
そもそも、0.2gって想像できるかい?
宝石などで使う単位、1カラットと同じだよ。
それを1,250倍にするってわけだ。
2,800gで生まれた赤ちゃんを3.5㌧に育てるって感じかナ。



世界に誇る日本の「職人技」をどんな風に伝えたら
分かってもらえるかな?

って言うか、そもそも理想の養殖って、どんなんだ?

ちょっとエサを与えるだけで、すぐに大きくなる。
でもって、天然物と変わらない「味」。
天然界に負荷をかけないよう卵から作り
欲しい時に、欲しいサイズが欲しい量だけ作れる。
もちろん、食品として安全安心で、「安い」価格。
で、一連の流れの中で、環境汚染を引き起こさない。
こんなところかな。


特に、成長をコントロールできるか?
なんていうのは、超難しい

ウナギは長い魚。だから成長するとは、
「長くなる」と「丸々太る」の二本立て!
予定より大きくなりすぎて、エサを止めると
ヒョロヒョロと細長いウナギになっちまう。
かと言って、エサを与えすぎると「アナコンダ」に!
しかも「土用の丑」に的を絞るって…
思うようにいかないぞ!

そりゃ、そうだ!
生まれたばかりの赤ん坊に、
服、靴、ランドセルを準備して
入学式には、これを着て行くぞ~!って言ってるようなもの。
式に合わせて、身長、体重、靴のサイズ、
これらを、ピッタリに育てられるか?
なんてね!

水産市場では、今週から「新仔」の取り扱いが始まった
世界最速、150日で育てたウナギだ。
その特徴は、丸々と太っていて一見「寸足らず」
太っている分短く見えるわけだ。
かわいそうだけど、今まで販売していたウナギは、
今週から「ひねもの(陳物)」って言われちゃうな~。
新仔と比べると、丸みより長さが目立つぞ!

担当者に言わせれば、「触れば分かる!」
丸みと、弾力のある肉質は「新仔」独特のモノ
これ!カメラに映るかナ?



こうすれば、誰にだって分かるさ!
ほれっ!
色が、全然違うだろ!
白とグレーは「新仔」
白と茶色がかっているのは「ひねもの」
ホントだ!






焼き上がりも違うし、食べ比べたらもっと分かるよ!
ってことで、「新物は寿命を延ばす」
土用の丑を前にして、このタイミングで「新仔」を食べて
今年の出来を熱く語る!
これ、本物の「お魚フリーク」の証!

ジュ―・ジューと音を立て、炭火にしたたり落ちる脂
タレの焦げる香りの混ざった白い煙をパタパタと扇ぐウチワの音
炊き立ての白いご飯



あぁ~!!新仔喰いてぇ~!!!

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